ぼっちバースデイ☆

今年の誕生日はほぼ半日、ぼっちでした。
孤独をとくと味わう…。

理由は誕生日当日の三日のレストラン予約が全て埋まっていたので、
前日の二日に表参道の”俺のフレンチ”で旦那に祝ってもらったので
(だから文句は言えない)、三日は仕事あるししゃーないよね、という事で落ち着き、
私も、誕生日に一人で今六本木ヒルズでやってるtim burton展じっくり見るのも
いいかもしれんな、と思ったので。
(あと最近ラジオで大宮エリーもしょっちゅうぼっちバースデイを送りがち、というのを聞いて興味があった、というのもある。)

しかし、tim burton展じっくり見れたのは良かったけど、
帰りに小腹が空いたから、ギャラリー併設のカフェで
tim burton風のぐるぐるソーセージバーガーみたいのを注文してかぶりついたら、
ぼたぼたっとケチャップが溢れ出て、
灰色のコートがケチャップまみれに・・・!

ヒルズの53階で眼下に東京の地平線を拝みながら
人生のこれまでとこれからをじっくり一人でしみじみ考えようと思っていたが、
(誕生日は割とそういうの考えます(-.-))、
これは我ながら可哀想な光景… 。しかも一人で突っ込む人もいないのがまた...凹む…。

朝、というか昼頃目覚めた時も口の周りがチョコまみれで、
これが32歳の初日かよ…と鏡を見て自分自身に対する失望を隠せなかったが、
なんともいろんな物にまみれたバースデイだったことよ。

(前日の”俺のフレンチ”のデザートの絶品チョコレートのジェラートを食べながら帰り、家に着いたらあまりの眠気にそのまま爆睡した結果だったらしい。
[※余談ですが表参道の”俺のフレンチ”の”フォアグラとレバーのパテ”は美味しすぎる!!今回リピート注文!あれで680円とは...!皆さん是非食べて見てください。目の前で生jazz演奏も見れるよ。]

そしてベランダに干しっぱだった洗濯物が強風にあおられて、ベランダに散乱していたのも、この日見た何とも言えない光景のひとつ。
いやー夜中眠気で動けなかったけど、
カンカンカンカンうるさいなあとは思っていたら、ほとんど地面に落ちてた。
でもそのベランダのカオスっぷりに反して燦々とした素晴らしい快晴でした。)

メールやLINEで離れた場所から家族友人知人におめでとうメッセージをもらいながら(皆様ありがとう!)、
返信していたが、ついに電池も切れてしまい、冬の六本木で完全に陸の孤島状態に。
へ、平気だもんね…。


25歳の頃から、誕生日に自分に花束を買う事にしてる。
(↑自分で、てとこがちょっと虚しいのではあるが)

25からしばらくは、その年齢の本数買ってたんだけど、
さすがに30本以上は多いな。。。と思って、まあ今年は小さくまとめたのでいいか、と花屋で作る事にする。

本当は五反田駅の花屋が店員さんも感じ良くて、
お気に入りなんだけど、携帯の充電まで切れたら完全ぼっちで
さすがに寂しかったので、はやく家で携帯充電したいから
もうわざわざ五反田行かなくてもここでいいや、と
六本木の入った事ない花屋にふらっと入る。

値段がついてないから、一本が四桁だったらどうしよう、六本木だし、
とびくびくし、店員さんにその都度これはいくらなんですか、と聞く。
(一本¥300〜¥600とかだった。)

そこの店員さんは、見た目が安西水丸さん(ご冥福お祈りします)ぽくて、
喋り方が”聖者の行進”の石田壱成みたいな感じで、ちょっと独特。

じっくり時間をかけて花を選んでいたのだが、
「決まったら声かけてくださいね〜」と優しい。

あれとーこれとーこれも可愛いな、と全体のバランスを見ないで
ひょいひょい各々の見た目で選んでいたら、なんともまとまりのない感じに!
「なんかまとまりないですね...どうしたらいいでしょうか」と水丸先生に素直に相談したら
「好みだからなんでもいいんですよ〜」とやはり優しい。(いや、どうでも良かっただけか?)

「紙とかリボンとか、選べるんですか」(←たまに選べないとこあるんだけど、悲しいよ)
「はい、この中から選べますよ〜」
「わーどれにしようかな〜(迷いに迷う女子)
うーんうーん、じゃあ紙がうすい緑かな。
リボンが青で…やっぱ紙はこっちのピンクにします」
「はい、じゃあブーケにするんで、そっちの椅子に座ってて下さい〜」
と着席を促されるのだが、本当はそういうの、どういう風に作るのか、
いちいち見たいんだよね…でも空気を読んで着席。多動児かよ!

座ってても、することないからキョロキョロと店内を見回す。

ところ狭しと並んだ花、カラフルなリボンや包装紙、
すごい華やかなのだが、そういうの見てると、
何故だかこの店の閉店後のシーンとした光景を想像して、
逆に悲しくなってしまう、相変わらず何だかよくわからない精神構造の自分だ。

いっその事目の前の職人の手の動きに集中していたい。
でも座ってろと水丸先生に言われてるからな…

視界の端でひょいひょいと飾りリボンを作り上げる水丸先生。
何十年もほぼ毎日この形を作り続けて来てるんだろうな。
目をつぶっていても作れるに違いない。
縁日で綿飴を目の前で作ってもらう子供のような気持ちになりました。

出来上がった自分用花束を受け取って、電車に乗る。
へへ…このブーケもらったんじゃなくて、
誕生日に自分で自分の為に作ってんだぜ…と
周りの人に思う。
まあ誰もわからないとおもうけど。

帰宅するも、仕事が忙しい旦那がいつまで経ってもかえってきやしない。
もう誕生日はあと30分、というところでシャンパンだけ持って帰って来たので、
しゃぶしゃぶのホットプレートと私の区別がつかない、というコントを
私が飽きるまで執拗に何回も何回もさせて爆笑して、32歳初日、終わり。

あ、tim burtonの展覧会は、
2010年にわざわざ海超えてアメリカまで見に行き、
まあそれとおんなじなんだろうな〜と思ってたけど、
案が手が加えられてて、東京は東京で違う感じに仕上がっており、
なかなか素晴らしかったです。

最初の部屋の、レストランとかの紙ナフキンに書かれた
ラクガキが素晴らしく良かった!!

やっぱ天才だな…。