本当はアカデミー賞作品賞の”それでも夜は明ける”を見ようと思っていたのだけど、本編が開始して20分経っていたので、入場できず、
タイミングの良かった”ウォルト・ディズニーの約束”を見た。
案外重い話だったので、見終わってロビーに出ようとした時、
近くに座っていたギャルが、隣の彼らしき人に「暗かったねー!」と言っているのが聞こえてくるくらいでした。
「ディズニーだから、ファンタジックな話なんだろう」と思って見たら、
そういう風な感想になっちゃうかも。
私はというと終始泣きっぱなし。
もう、オープニングのヤシの木と空のシーンから。
(↑ここで泣くのはさすがにおかしいのだが。)
現実的すぎる...。
でも夢や空想、ファンタジーが産まれるのって、
絶対背景にそういう辛い出来事があるんだよなあ、
ある意味、必要不可欠なんだよねえ、と思った。
映画の内容は、
メリー・ポピンズの原作者である気難しい女性に
ウォルト・ディズニーがなんとかして一緒に”メリー・ポピンズ”を作りたいって平身低頭お願いするのだけど、もうその女性は頑として周囲と歩調を合わせないので、映画作りは難航して...という話。
どれぐらい気難しいかって、ディズニーが彼女を喜ばせようとぬいぐるみとかをホテルの部屋中に飾っても「こんなもの嫌いよ!」ってさっさと捨てちゃうくらい。いっそ清々しいかも。アニメも大嫌い!怒ってばっかり。
その現在の話に平行して、彼女の子供時代の父親との思い出のシーンが
細かく描かれます。
空想好きの父と楽しく遊んだ幼少期。
でもお父さんは娘には優しいんだけど、仕事の方はうまくいかず、だんだんと酒浸りになり、ついには病気になってしまう。
そんな父を見てお母さんもだんだん弱ってきて、
自殺未遂に走ってしまって、それを発見、食い止めようとする幼少時代の原作者。
そんな危機的な状況の家を救うべく家に現れたのが、
メリー・ポピンズのモデルになる家政婦さん。
(まあ登場シーンはほんのちょっとだけど)
ウォルト・ディズニーの方も幼少期にいろいろと辛い思いを抱えて生きて来たそうで、「一日も思い出さない日はない」と、映画完成直前、2人がいろいろと分かり合うシーンは感動です。
現実が辛い分、夢のある世界が思い描けるんだよなあ、と。
ただまあ、残念なのは私が未だメリー・ポピンズを見てないこと。
見なくては...。