今日で最後

今日で福岡も最終日だ。

家の中がダンボールだらけ。

 

明日は北九州の実家に一泊するので、

正確には福岡じゃなくて、

一年住んだこの家と箱崎が、最終日。

 

今までの人生で、おそらく一番インドアだった一年。

ほぼ人に会わなかった。

故意に。

 

仙人みたいな生活は、

苦痛かと思いきや、

試してみると案外大丈夫だった。

 

しかしここに来て、またしばらく福岡を離れるということになったので、

この最終月は、人にばかすか会っていた。

 

かなり久しぶりの人も、

最近良く遊ぶ人も。

滅多に会わない家族も。

 

皆無事で生きてて良かった。

そんだけだなあ。

またいつ会えるか、とんと分からないけど、

生きてりゃそのうちまた会えるでしょう。

 

 

風呂上がりのさっき、近くの川に行って来た。

小雨が降っていたけど、

もうこの場所は本当に最後だと思って。

 

本当にしょっちゅうこの荒涼とした場所で

夕方一人でぼーっと音楽を聞いていた。

見事に誰も来ないんだ。

一匹で来る鳥以外。

 

一番最後にこの場所で聞くにふさわしい曲はなんだろうと思って

全ての曲の中から、シャッフルでひたすら飛ばして探しまくってたけど、

うーん、100点は見つからなかった。

くるりの「宿はなし」か

宇多田ヒカルの「桜流し」がまあまあ合う感じ。

 

最後だなあと思うと、ハードルが高くなるせいだろう。

 

川の一番端の端でぼーっとしてたら

鳥が一匹来た。

最近見なかったやつだ。

 

その鳥とか、その場所自体も、

華やかさが全くない所が好きだ。

 

全然話し変わるけど、

親が物置にしていた土地付きの家が売れる事になって、

父曰く「来週ぶっ壊すから全部捨てるぞ」

との事だった。

森永家は、唐突だ。

 

とは言え、案外私が置きっぱなしていた絵やら画材やら

まあまあ取って置いてくれていた。

 

その救い出された物達の中に、

中学生の時に私が描いた油絵があった。

 

砂漠のサボテン。

その川と鳥にも似ている。

何にも無い場所で、

光も当たらず、真っ直ぐ一匹で立っている。

 

まあ子供がそんな絵ばっか描いてたら

親は心配だったろうよ、、、と思った。

普通に下手なんだけど、久々にじっと見た。

 

でも、昔も今もああいうのが好きなんだなあ、結局。

と思った。