小学校の友人

一年半ぶりに小学校からの長い付き合いの友人に会う。
阿部ちゃんと真理(偶然名前が一緒)。

阿部ちゃんは今八歳と五歳の二児の母、
真理はでっかいソファーを作りながら、
ずっと漫画家を目指してる熱い女。

私が東京に引っ越してしまうので
うちで集まる事になり、
ランチは私のお気に入りの近所のカフェで食べる事に。

真理がおもむろに分厚い漫画雑誌をテーブルに出した。
「まさか...本当に!?」
その雑誌の、側面を見ただけで泣き出す阿部ちゃん。
真理がついに漫画で賞を取って、西炯子さんという漫画家に
講評されているのだ。

私は、「え、なになに、「この男とヤりたいって思うような男を描け?」すごいこと書いてんねえ」(読ませて貰ってないけど、別にエロ漫画じゃ無くてキラキラとした恋愛ものの漫画なんだと思う)
真理「こらー声に出すなー!!」

真理は、その賞金を、今日皆でパーっと使おうと思ってたそうなんだけど、その小切手的なものを現金に替えそびれたらしく、(賞金ってああいうふうに贈られるのかあ、公共料金の振込み用紙みたいだった。初めて見た)
阿部ちゃんと一緒に我々が真理の誕生日や受賞のお祝い、いろいろ兼ねてタルトケーキを奢る。美味しかった。

阿部ちゃんの子供達は最初初対面の私に慣れない風であったが、
家で私がデザインしたぬいぐるみがぎっしり入った箱を出したら、
弟の方が関心を示し、「かわいいねえ」とニコニコしていたので、胸がキュンキュンでした。ニコニコしている子供って宇宙の宝物だわあ。
お姉ちゃんの方は絵でも文章でもコンクールで賞を取るような才女!
うーん、行く末が楽しみだわ。人懐っこくない感じも頭良さそうな感じだ!

一方、五歳の弟の方は、本当に阿部ちゃんの子供の頃に似ていて、
「ああ、私たちこれくらいの年で出会って、そして今も続いているんだ」と感慨深く思った。長い長い付き合い。

私達はお互い手芸が好きで、毎日集まってはちょこちょこなんか作っていた。真理なんて小学生にしてすでにちょちょいのちょいで立体的なぬいぐるみのクマ作っていたので、今考えてもすごい。
(その器用さは遺伝?と聞いたら、両親は特に器用というわけでもないが、祖父母が自分達でトイレも手作りするような人達なんそうだ。す、すごいなあ。)

あと真理は記憶力も驚異的で、この日何故か
「もり(私)が小学校一年生の時に図工の時間に作っていた」という紙飛行機も折り紙とはさみでぱぱっと作ってくれた。そんなん覚えてる人間いるかー!

そんな真理は未だに携帯を持たない。
「人と話すのが苦手だから、要らない」らしい。
人と話すのが苦手って人の方が、話すと面白い可能性はかなり高い。

話の途中で何故か「宝くじで80億当たったらどうするか」
という話になり、(こないだヨーロッパで、当選者が出ずに繰り越しでそのぐらいの額になった宝くじがあったんじゃなかったけかという私の曖昧な記憶で80億。)
サッカーにハマってる真理が「えーとスタジアムがだいたい40億で作れるから、高山真理スタジアムを作る」
と言っていた。「なんでスタジアムの製作金額知ってんの!」

面白いから、真理に80億の宝くじが当たるといいなあと思う。

(という話を旦那にしたら「箱物は維持が大変だよ」
「残りの40億が維持費だよ」以上。)