あさり

味噌汁を作ろうと思って、

あさりを1パック買って来た。

 

食塩水につけ、蓋をかぶせ、暗くして砂抜きしている間に、サラダなど作っていたら、

「これは他のおかず作りすぎた、、、味噌汁はやめにしてあさりは明日使おう」と思い、

しばらく放置。

 

次の日、なんか別にあさり食べる気分じゃなかった。

 

夜「こんなに長時間砂抜きしてしまった、、、あさりは生きているのだろうか?

それとももともと死んでいるのだろうか」と疑問に思う。

 

貝は無口なので。

 

でもなんかあさりの口(??)みたいなのが、伸びてる。

生きてるっぽい。

 

でも今日も食べる気分じゃないや、、、

そして生きてるっぽいから生き物なのになんとなく冷蔵庫にも入れにくい。

 

水はちょこちょこ変える。

どばーっと入れたり、

人口波を装ったりして、

あさりを飽きさせないようにする。

 

毎朝、あさりが生きてるかどうか確認するようになった。

これではほぼペットだ!

 

「あさりちゃん、おはよ〜」と、

かわいがることにした。

 

うんうん、生きてる生きてる。

微力ながら生きてる。

 

でも、水は変えるけど、餌を与えるわけでなし、そのうち餓死してしまうよなあ、、、

殺しどころが見つからない!

 

うーん、うーん、模様も微妙に可愛く見えて来た今日この頃だが、

死体になってしまうのも恐ろしい。

 

あさりはどうして欲しいのだろうか、、、

一思いに食べられたいのか、

一分一秒長生きしたいのか、、、

分からないけど、確実に言えるのは、

腐った貝に当たるのは恐ろしい、という事だ。

 

これ以上、愛着が湧かないうちに、バターとワインで炒めることにした。

分かってくれ、、、あさりちゃん、しょうがないんだ。

 

 

高温のフライパンにバターを入れて、

白ワインをドバッと入れる。

考えすぎると駄目なので、

あさりちゃん達は、

ざーっと洗ってあっさりぽいっとフライパンに入れる。

 

ここは無心。

何も考えるな。

貝に痛覚はなかったはず。

 

白ワイン地獄に阿鼻叫喚のあさりちゃん。

パカパカと貝を開きだす。

 

塩こしょうとパセリで仕上げる。

 

 

でも、本当ごめんあさりちゃん。

 

決してまずくて食べられないわけじゃないんだけど、

全部食べれなかった、、、

思ったより量が多かったせい。

(あと、やっぱりしばらくキッチンで飼ってたから、

鮮度とかどうなんだという不安も

箸を進まなくさせてたと思う、、、)

 

 

半分くらい、これからゴミ袋に入れるけど、、、

うう、辛い、、

 

あさり飼っちゃ駄目だね。