自転車奪還劇

一週間前に自宅駐輪場で盗まれた自転車であったが(先日の日記参照)、

今日奇跡的に取り返して来た。

(毎回奇跡が頻発するので、奇跡の度合いが低くなってしまうなあ、、、

でもやっぱ一応奇跡的だとは思うんですよ。)

 

今はもう、自分の部屋に取り返した自転車を避難させてある。

これから毎日、自転車使用後はエスカレーターがないこのアパートの

階段を持って上がり、部屋に入れることにする。

 

犯人は、結局捕まえなかったがおそらく前回と同じ人物であろう。

(またしても車体がピカピカに磨かれていることから、推察。

あと、盗んだ自転車をものすごい近場で堂々と乗り回すなんて、そんな事をする人間が

何人もいると思えない、、、実際どうだかわからないけど)

 

事の顛末はこうである。

 

今日、私は何の気なしに近所のスーパーに夕飯の食材の買い出しに行った。

散歩がてら公園の桜を見た後だったので、

非常にニュートラルな気分だったのだが、

店の入り口の前の駐輪場を通りかかった時、

ふっとショッキングピンクのサドルが目に入る。

 

車体が白とは言え、サドルはビビッドなピンク、ブレーキケーブルの色は

左右それぞれ黄色と黄緑。こんなの見間違えるわけがない。

二年前の購入時、わざわざ多摩川近くのGIANT SHOPで小一時間悩み、

自らその配色にしたのだ。

そして、数日前に盗られた黄色いライトもやっぱりついてない。

 

それから、鍵。

私が前回の反省を生かし(とても細かった)、

青い布で包まれたぶっといチェーンに変えていたのだが、

それは何故だか前輪の下に敷いてある。

(鍵は、、、敷くものじゃないだろう?)

 

でもまあ「あんな太いチェーンを切るなんて、よほど大きなハサミ(?)で切断したんだな、なす術ないわい」と思っていたら、ここに無傷であるという事はどうやら私がたまたま鍵をつけ忘れていたのだな。

そして、犯人はご丁寧にそれを持ち歩いていたってわけだ。

そんで何故か前輪の下にお供え。何のこっちゃ。

 

それはそうと急いで110番。

事情を説明。

「前回警察がなかなか来てくれなくて目の前で犯人取り逃したから、

今度は早く来て下さいね!!」念を押す。

 

とは言ったものの、、、こういう時って時間がながーく感じるのだ。

交番は目と鼻の先なのに、誰も出て来やしない。

(気分的には慌てて飛び出して来て欲しい。)

悠長にコートでも羽織っとるんじゃなかろうな。

そうこうしている間に犯人が出て来たら、どうやって取り押さえればいいんだ。

と、オロオロと落ち着かない。

 

しばらく悩んだけど、そこから100メートルくらいの交番に、

もう乗って行っちゃう事にした。

だって、また前回みたいに犯人が店から出て来て、

変な嘘つかれて目の前で逃げられたりなんかされたら最悪だもんよ。

 

で、シャーッと漕いで行って、一分くらいで署に着いた。

三人の警察官がいて、着いたらすぐに「あ、今の電話の、、、」

とは分かってくれた。

 

「え、こんな派手なの盗られるものなんですね、、、」しげしげと眺める女性警察官。

「私もそう思います。でも二回目です」本当にね。車体に名前描いても効果なさそう。

 

先週書かされた被害届をファイルから出され、新たに別の書類を書かされる。

本当、毎回毎回書類書類だよ。そんな場合じゃねえええ。

犯人がまだ店内にいることが気になってしまう私。

あとちょっとで捕まえられるのに、、、。

 

似顔絵も描かされた。

に、似てない。(去年の九月の記憶だしなあ)

あと、また同一犯であるという証拠もないが。

 

しかし、署内で改めて一週間ぶりのマイ自転車を見ると、

相変わらず何故か車体やハンドルが磨かれている様子。

一週間の自転車洗車サービスに出したかのような、私の自転車。

 

この犯人には、”自転車磨き”という人にはない才能がある。

おそらく自転車に対する歪んだ愛情があるに違いない、、、。

 

つーのはおいといて、人のもん盗むんじゃない!

 

車体に残っているかもしれない、犯人の指紋を取ろうという話になり、

目の前でドラマみたいに自転車にポンポンとでっかい耳かきみたいなもので

砂鉄のような物をはたきつけられる。

 

あ、、、せっかく車体が綺麗に真っ白になってるのに、、、

 

「それ(粉)ちゃんと取れますか、、、(~~:)」

「ああ、ちゃんと取れますよ(指紋)」

「そーじゃなくて、、、なんか自転車が粉で真っ黒になりつつあるから、、、」

「あー大丈夫、洗剤とかクレンザーで綺麗に取れますよ」

(結局、最初よりはうっすら薄汚れてました、、、)

 

犯人の指紋と識別する為に、私の指紋を一つ残らずあらゆる角度から取られた。

これがさあ、なんか不思議な取り方なんです。

無色の液体でうっすら湿った紙のような布のようなものに指をつけ、

指の正式名称??が個別に書かれた枠に一個一個指を転がしながら乗せると、

その紙には黒い指紋が浮き出て来る。

 

それを見ていると、もう単純に好奇心の固まりになってしまい、

「えーなんでなんで??どういう仕組み??紙に仕掛けがあるの?

それともこっちの湿った紙の方に秘密があるの??」

と聞きたくてたまらなくなったのだけど

「あ、でも聞きすぎると(いつも通り)ちょっと変な人だと思われるし、

今日わざわざ交番に指紋採取の最新科学を聞きにきたんじゃないんだった、、、」

と我に返り、聞きたいのをぐっとこらえる。

うう、本当は知りたい。

リトマス試験紙的な何かなのだろうか、、。

 

警官と話してたら、例え警官であっても自転車のライトを三回盗られた事があるらしい。

自転車のライトを盗ってさあ、一体それをどうすんだろう、、、。

下着ドロみたいにコレクションするのかな?

何故近所の住民の自転車盗んで同じ生活圏内で乗り回すのか?

 

は〜全く理解し難い神経だ。